四十肩・五十肩
原因
痛くて腕が上がらない。激痛で夜も寝られないくらい肩が痛い…。そんな苦しい思いをされていたら、四十肩・五十肩を疑ってみてください。
四十肩・五十肩は医学用語では「肩関節周囲炎」と呼ばれ、子どもや若者はほとんどかからない、40歳代以降によく見られる肩の障害です。
痛みの原因は肩関節の腱板や関節包滑膜、滑液包(肩峰下滑液包を含む)の炎症のほかに、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂などがあります。
症状
肩を動かすと痛い、横から上に腕が上がらない、腕が後ろに回らないなどが主な症状です。
また、この他に、症状で最も特徴的なのが、夜間痛です。しばらく寝ているとジンジンと痛く、しばらく起き上がってジッとしていると治まってくる、を繰り返しているうちに眠れない日が続いてしまいます。痛みも辛いのですが、精神的にもかなりの負担になってしまいます。
症状が左右の同時に発症するケースは少なく、多くは片方だけに現れます。
治療
通常、半年から1年で自然に治りますが、放っておくと運動障害が残る場合があります。また、肩の痛みが四十肩・五十肩ではなく、他の病気が原因かもしれません。
痛みは我慢せず、症状が現れてから数日~1週間程経過しても症状が改善しない場合は、どうぞご来院・ご相談ください。
野球肩(水泳肩)
原因
スポーツ障害の中でも野球肘と共に多いのが、野球肩(水泳肩)です。野球肩(水泳肩)という名称ですが、野球(水泳)に限らず、オーバーヘッドスローイング動作を行うスポーツ全般で発症します。野球のピッチャー、キャッチャー、バレーボールのアタッカー、テニスのサーブ・スマッシュ時、水泳(クロール、バタフライ)、ハンドボール、やり投などでも起こります。
野球肩(水泳肩)は肩に負担がかかり、肩の組織に炎症などを招いた状態をいいます。使いすぎ(オーバーユース)により、疲労が蓄積し痛みが現れます。この他にも悪いフォームが原因になっていることも多いため、フォームを治さなければ再発を繰り返します。
症状
投球時の痛み、腕を上げたときの痛み、外旋・内旋時(肩をひねる動作)の痛み、ストレッチ時に異音を発する、関節可動域が狭くなる、患部を押すと痛い、肩が突っ張った感じがある、など症状は人それぞれです。
治療
軽〜中度の場合は、干渉波や低周波、マイクロ波や赤外線、ホットパックなどの物理療法を行います。又、スポーツ復帰をめざし、理学療法を行います。
関節の軟骨や靱帯に損傷がある場合など重度の場合は手術が必要になることもあります。